熱力学の基本について

物性計算を行う上で必要な基本事項についてまとめていきます。

ルジャンドル変換について

熱力学ポテンシャルの各微分形について

Maxwellの関係式について

ルジャンドル変換について

ルジャンドル変換そのものの理解を深めたい方は、EMANの物理学さんのページをご参照ください。

そして、やはりFNの高校物理さんのページです。

ルジャンドル変換は点座標から接線座標(1変数の場合)、あるいは接平面座標(2変数の場合)への変換を意味しているということが視覚的に捉えられるように分かりやすく解説されています。

大学でもこう教えてくれればスッと理解できたと思うのですが、、、熱力アレルギーだった当時はルジャンドル変換、Maxwellの関係式はただ丸覚えしていました。

時間のできた時に、一度Matplotlibでの描画に挑戦してみたいと思う。

熱力学ポテンシャルの各微分形について

ルジャンドル変換からの導出は上記リンクをご参照いただくとして、以下では数式の変形のみ追いかけていきます。

まずは、熱力学第一法則の微分形からスタートします。

$$dU=\delta Q+ \delta W \tag{1.1}$$

上式で熱量、仕事量は積分経路によって結果が変わることを表すため、それぞれdQ、dWではなく、\(\delta Q\)、\(\delta W\)と表現しています。

(1.1)式に、\(dQ=dS/T\)、\(dW=-pdV\)を代入すると、

$$dU=TdS-PdV \tag{1.2}$$

(1.2)式をベースにして変換していきます。

エンタルピー\(H=U+PV\)、ヘルムホルツの自由エネルギー\(F=U-TS\)、ギブスの自由エネルギー\(G=H-TS\)をそれぞれ変形していく。

※ただ、学生時代そもそも上記の関係が頭に入ってこなくて悩みました。(とにかく「覚える」ということが好きではなかったので、、、)

この点は、FNの高校物理さんのHPにありますU(S,V)曲面の稿を見ていただくと、視覚的に覚えられるのでよいですが、楽に覚えるにはこちらのリンクが最高です。(正直私は今でも迷った時は以下のリンクの方法を使っています)

あまり語呂合わせでは覚えないほうなのですが、「ウガンダハイフン」は私が熱力学を真面目に勉強しようと思い立った日からずっとお世話になっています。

※2016/06/29追記:「ウガンダハイフン」の元ネタ(?)らしき図を見つけたので、こちらのリンクリンクでご紹介します。

 エンタルピーの微分形

$$dH=dU+VdP+PdV \tag{1.3}$$

 (1.2)式を代入して、

$$dH=TdS+VdP \tag{1.4}$$

 ヘルムホルツの自由エネルギーの微分形

$$dF=dU-TdS-SdT \tag{1.5}$$

 (1.2)式を代入して、

$$dF=-PdV-SdT \tag{1.6}$$

 ギブスの自由エネルギーの微分形

$$dG=dH-TdS-SdT \tag{1.7}$$

 (1.4)式を代入して、

$$dF=VdP-SdT \tag{1.8}$$

(1.2)、(1.4)、(1.6)、(1.8)式を整理すると、熱力学ポテンシャルの微分形は以下と書けます。

$$dU=TdS-PdV \tag{1.9}$$ $$dH=TdS+VdP \tag{1.10}$$ $$dF=-SdT-PdV \tag{1.11}$$ $$dG=-SdT+VdP \tag{1.12}$$

Maxwellの関係式について

本質的な理解を深めたい方は、FNの高校物理さんのページをご参照ください。

正直私の理解は、FNの高校物理さんのホームページで記載されているような深いところまで追いついていないので、表面的ですが、簡単に式変形のみ整理した内容を記載しています。

   

(1.9)式をS、Vで偏微分すると、

$$\left(\frac{\partial T}{\partial V}\right)_S=-\left(\frac{\partial P}{\partial S}\right)_V \tag{1.13}$$    

(1.10)式をS、Pで偏微分すると、

$$\left(\frac{\partial T}{\partial P}\right)_S=\left(\frac{\partial V}{\partial S}\right)_P \tag{1.14}$$    

(1.11)式をT、Vで偏微分すると、

$$\left(\frac{\partial S}{\partial V}\right)_T=\left(\frac{\partial P}{\partial T}\right)_V \tag{1.15}$$    

(1.12)式をT、Pで偏微分すると、

$$\left(\frac{\partial S}{\partial P}\right)_T=-\left(\frac{\partial V}{\partial T}\right)_P \tag{1.16}$$

関係式の活用 

上記は各関係式を式変形で導出してきただけ、まだ恩恵が分かりませんが、これらの関係式を使うことで各物性推算法の式を導出することができます。

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